闇の中の未来




貴方のカラダが音もなく崩れた時。

自分の中で…何かがぷつりと途切れたような気がした。

そう、何もかも狂ってしまっていた。

命を奪うことでしか、貴方を救えなかった。

何もできずに、只々その光景を凝視することしかできなかった。

崩れ落ちた貴方の口がかすかに動く。

だけど、自分の耳には何も聞こえない。

貴方の最後の時が…やって来る。

だけど…自分には何もできない。

貴方の元へ駆け寄ることさえできない。

まるで魂が抜け出てしまったかのように…。

感情をどこかへ置き忘れてきたかのように…。

貴方のことを見つめていた。

自分だけ、時間が止まってしまったかのように。

その時…貴方の瞳が、自分を捕らえた。

その瞳は…あの頃の様な曇無き瞳だった。

「………。」

一瞬、貴方の表情に笑顔が戻ったような気がした。

そして、貴方は静かに瞳を閉じた。

「………ロシェ……!?」

誰かが…驚いたような、案ずるような声を掛ける。

「………!」

気づかぬうちに、両目から音もなく流れ落ちる涙。

「………ハーディン…様……。」

その名を口にした時…自分を支配していた何かが途切れた。

まるで支えを外されたかのように…その場に崩れ落ち、両手で顔を覆う。

何故、こんな事になってしまったのだろうか…。

自分にはどうすることもできなかった運命。

貴方をお守りすると、誓ったはずなのに…。

ハーディン様…。

一度迷い込んだ闇からは、

抜け出ることはできないのでしょうか…。

さらなる闇に…僕は迷い込むのでしょうか…。



おはり





えぇと。初紋章ノベルです。(ノベルって言うか一人語り)しかしなんつうダークな…(汗)長年FEファンと豪語してきた割には実は紋章の第2部未プレイだったワタシですが…この度やっとこ完全クリア!!今までゴードンが一番好きだったんだけど…なんかたいした役割も無いと思われていたロシェが…2部では悲劇のヒロインぽくて(私の目にはそう見えたのよぉ)すっかり虜に!!前からロシェは結構好きだったけど…。今やゴードンを抜いたか!!!って勢いです。何かゴードンは結構幸せなその後じゃん。(ちゃっかりジョルジュの元に行ってるし。)その点ロシェはお仕えする人を失って傷心で国に帰るし。最悪の場合ウルフたちも殺されちゃってる訳だから。(ワタシは彼らは一応生かしておきました。次は殺ルかも…。)確かにマルスやその他数人にとってはハッピーエンドだけど、結局戦争で大事なモノを失った人がほとんどで…。なんかFEってやっぱり名作だぁ!と改めて痛感しました。(ホント、自分悲劇ものの話好きだな。)
そんな訳で…紋章熱が再発したので、暫くこっちの話を執筆予定。熱しやすく冷めやすい獅子座のワタシ。良いような悪いような…(汗)