白馬のお姫様座談会_1
ラディ「皆様こんにちは。この度帰ってきました、お姫様座談会!!!今回司会を務めます。ラディです。」
姫 「………。」
ラディ「今回、白馬に乗ったお姫様を厳選してお送りします。では、早速自己紹介をどうぞ!!」
姫 「………。」
ラディ「おや?どうしましたか?じゃ、アベルさんからどうぞ。」
アベル「どうぞって、お前…。俺は軍議があると呼び出されたんだが。」
ロディ「私は先輩のありがたいお話が聞けると聞きました…。」
ウルフ「俺はアリティアとオレルアンの友好会議があると聞いているぞ。なぁ、ロシェ。」
ロシェ「はい。」
ラディ「そうですか?ま、軍議なり会議なりと全く変わりはありませんから。ここにあるアンケートに答えていって頂くだけです。かんたんでしょ?」
ウルフ「そう…なのか?」
ロシェ「………。」
アベル「…それはともかく、白馬の姫とは…。」
ラディ「そのままですよ。皆さん白馬に乗ったお姫様ですよね。」
姫 「………。」
ロディ「ウルフさんは…。白馬ではないような……。」
ウルフ「………なに!?」
ロシェ「あの、ロディくん。余計なことは言わない方が…。」
ロディ「えっ………。(ウルフの冷たい視線に気付く)……はっ!!すみません。」
ロシェ「(小声で)……ウルフ、姫って呼ばれること結構気に入ったんだよ。多分。」
ロディ「(小声で)そ…そうですか……(苦笑)気を付けます。」
ラディ「ま、ま、落ち着いて。」
ウルフ「…まぁ、ここで言い争いをしていても仕方がない。とりあえず話を進めよう。」
アベル「……そう、だな。」
ラディ「ありがとうございます〜。では、改めまして、自己紹介をどうぞ。」
アベル「では、俺から…。元アリティア宮廷騎士団のアベルだ。黒豹の異名を持ち、暗黒戦争ではマルス様をお助けしあの泥沼のような戦争に立ち向かったのだ………。そして……。」
※何だか異様に長い自己紹介が続いています。
ロディ「(律儀……なのか?天然なのか?)←心の中で突っ込むロディ」
ロシェ「(ぐっじょぶ!ロディくん!!)←何かを感じて心の中で声援を送るロシェ」
アベル「……そして私はこう言った。「君を一生愛する!!!!」と……。」
ラディ「あ、もういいっすよ。次の方詰まってるんで。(あっさり)」
ロディ&ロシェ「(うわぁ〜〜〜〜〜)←声にならない声で悲鳴を上げる姫二人…。」
ウルフ「(これまたあっさりアベルを押しのけて)オレルアン狼騎士団のウルフだ。クールかつ美しさは、俺の右にでるものはいないだろうな……。ふふっ。」
ロディ「(小声で)あの…。ウルフさんってこんなキャラでしたか?」
ロシェ「(小声で)えっと…。アベルさんもこんなキャラだったんですね……。」
ロディ&ロシェ「ぁははは……。はぁ……。(なんとな〜く笑ってごまかす姫二人)」
ラディ「ではでは、お次はそちらの可愛いお嬢さん。」
ロディ「お嬢さんって……。いや…、まぁいい…。(つっこみ回避)アリティア宮廷騎士団のロディです。」
ラディ「他には?好きな人とか、好きなタイプとか、やっぱり好きな人とか。」
ロディ「な……!!なんでそんな恋バナ的な……。」
ラディ「まぁいっか。それは後々……。では最後の麗しきおじょーさん。」
ロシェ「え!?ぼく?麗しいの??ウルフじゃなくて?」
ラディ「はい、草原に咲く一輪の可憐な花!!ロシェさん!」←プリ●ュアのフリ付きで…。
ロシェ「うわぁ〜………。」
ウルフ「俺にはそんな褒め言葉なかったが……。(冷たい視線付き)」
ラディ「おっと、失礼、草原に咲き誇る高嶺の華!ウルフさん!!いよっ美人!!お美しい!!」
ウルフ「フフ…。それでいい。」
ラディ「……やれやれ。」
アベル「お前も…。大変だな。」
ラディ「いえいえ、こっち(指でお金¥マーク)もらってるんで。」
アベル「………。誰からだ。」
ラディ「それは、契約の関係上口出しは禁止なんで…。ま、それよりもロシェさん、自己紹介を!!」
ロシェ「オレルアン狼騎士団のロシェです。よろしくお願いします。」
ラディ「だから〜!好きな人とか、憧れてる人とか、抱かれたい人とか、抱いて欲しい人とか……。」
ロシェ「な………。なんですか?その後半!!」
ラディ「え!?皆さん気になりますよね〜?」
姫 「???」
*****(別室へ場面変わりま〜す☆)
王子(自称)「(ドキッ!!!)」
シーザ「ここは王子様(自称)をお迎えした別室モニタールームだ。ここの司会は俺が務める。」
カイン「オイオイ、もう少し愛想良くしてくれよ。一応司会なんだから。」
ルーク「そうっすよ!」
シーザ「すまない、こういうバイトには慣れていないんだ…。」
ザガロ「まぁ気にするな。」
ビラク「ああ。」
シーザ「………。なんだか……、地味だな……。」
王子 「…………。」
カイン「何言っているんだ!俺たち立派な王子だぜ!な!!」
ルーク「そうっすよ!!立派に姫を守る白馬の王子っす!!」
シーザ「…………。」
王子 「…………。」
シーザ「まぁともかく、ここにいる野郎共の意中の相手が誰を好きなのか、こっそり聞いてしまおうというこの企画。果たして上手く行くのかどうなのか?俺はバイト代がもらえればそれで良い。」
ビラク「そんな投げやりな…。これでも俺たちは結構緊張してこの時を迎えているんだぜ…。」
シーザ「とにかく、おとなしくモニターをみているんだな。あとはラディが上手くやるだろう。」
王子 「………。はい。」
*****
ラディ「さ〜て、じゃぁ早速アンケートに答えてもらおうかな〜。」
ウルフ「なんでも聞くがいい。」
ラディ「では、まず質問1。貴方の好きな(男性の)タイプを教えて下さい。」
アベル「好きな男のタイプ?唐突にそこか…。」
ラディ「そこはもう、お姫様方を前にしてますから。聞けること聞いとかないと。」
ロディ「男とか言われても…。」
ラディ「そんなに難しく考えなくて大丈夫っすよ!ほら、友達として考えてみてよ。」
姫 「……。友達かぁ〜………。」←なんとな〜く友達像を頭に浮かべる姫達。
ウルフ「友達=(イコール)好みのタイプ…。と言う訳ではないぞ。」
ロシェ「う〜ん。確かにそう言われると…。」
アベル「では、ウルフ殿の好きなタイプは?」
ウルフ「そうだな、俺はやっぱり自分とは正反対なタイプが好きだな。」
ロディ「と、言うと…。優しそうで…、おっとりしてて、笑顔が可愛い…。」
ウルフ「では…、俺は優しくなくて?常に神経尖らせていて?笑顔が可愛くない……?と?」
ロディ「そ………そんなことっ!!!決して思っていません!!」
ラディ「あ〜〜〜、みなさん落ち着いて(笑)」←完全に楽しんでる。
アベル「ロディ……。お前結構言うじゃないか!」
ロディ「悪気はないんですよ〜〜!!」
ウルフ「君には……。お仕置きが必要かな?」
**何だか騒然としている会場内です(汗)
ロシェ「ウルフ!!そんな怖がらせてはダメだよ。」
ウルフ「………。ふん。ロシェがそう言うなら今回は許してやる。」
ロディ「………。ありがとうございます……。」
ロシェ「大丈夫?……突っ込みたい気持ちもわかるけど(苦笑)気をつけてね。」
アベル「流石、つき合いが長いというか、扱いを良く解っているというか?」
ロディ「以後、気を付けます……。」
ラディ「姫会場、結構荒れてますね〜。姫というか?女王様が混ざっているせいですかね〜。」
**何だか完全に他人事な感じで司会を進めるラディ。
ロディ「(女王様…。には、特につっこまないんだ。)………。」
*****
シーザ「ウルフの好きなタイプはでてきたようだけど……。」←ザガロをちら見。
ザガロ「…………。そうだよ、どうせ俺とは全く違うタイプだよ……。」
カイン「だな〜〜。ウルフの正反対ってよっぽど出来た人間だぜ〜(笑)」
ビラク「それ、ウルフの前で言ったら……。完全に頭に矢が刺さってるぜ……。」
ルーク「なんか…。ウルフさんの扱い相当大変そうですけど…。どこに惚れたんすか?」
ザガロ「アイツは、みんなの前ではああいう風に他人を寄せ付けない感じだけど…。」
ルーク「はい。」
ザガロ「ホントは…。寂しがり屋なんだよ。」
ルーク「へぇ〜……。」
シーザ「俺だけがアイツをわかっている。的な、調子に乗った台詞が出てきたな。」
カイン「わはははは!」
ザガロ「………。カイン、笑うな。」
*****
ラディ「さてさて、気を取り直して。じゃぁ次はロディさんの好きなタイプをお聞かせ下さい!!」
ロディ「わ…私か?………。そうだな。私も正直ウルフさんと似ているかもしれない…。」
ラディ「え?何が???」
ロディ「いや…、自分に無いものを持っている、と言った方がいいか。」
ラディ「冷静さが売りのロディは、猪突猛進タイプが理想ってこと?」
ロディ「それは流石に極端ですが…。頭で考えているうちに手遅れになってしまうことを、勢いですぐに行動に移せるヤツは凄いと思います。」
ラディ「おやおや〜。これは誰か脈有りな方がいる感じですね〜。」
ロディ「えッ………いや、そんなことは………!!!」
ラディ「慌てちゃって、やっと姫っぽいカットが頂けましたね〜(笑)」←超満足げ
ロディ「………。(照れてる)」
ロシェ「ロディくん可愛い(笑)」
ウルフ「………。(俺も負けていられないな……。)」←何故か対抗意識を燃やし出すウルフ嬢。
*****
ルーク「よ〜し!!これ絶対俺のことだぜ〜!!!」
シーザ「これはこれは、何だかご馳走様的な展開ですけど?」
カイン「なんでまた反抗的なことを言うのかな〜。この雇われ司会は………。」
ザガロ「シーザは…どうなって欲しいわけ?全員玉砕すれば気がすむのか?」
シーザ「まさか。(自称)王子の皆さんが幸せになれるように司会を進めていますよ。」
ビラク「嘘くさいな………。」
シーザ「………。そうか?」
ルーク「お〜い。誰も俺のこと構ってくれないのかよ〜。」
カイン「俺はあたって砕けろなんてならないからな!!絶対にアベルを俺のモノにしてみせる!!!」
シーザ「また…。そんな台詞よく平然と口に出せるな…。」
ザガロ「何を言っている!俺だってウルフを(以下同文)」
ビラク「俺も…(以下同文)」
シーザ「やれやれ。」
ルーク「……。俺、完全茅の外なんすけど……。」
*****(そんなクサイ台詞をはかれているなんて全く知らない姫様方)
ラディ「お次は?」
アベル「俺が行こう。」
ラディ「あ、お願いします。」
アベル「ロディには悪いが、クールキャラは俺が元なんだ。」
ロディ「………。」
アベル「だから…。俺の相手も………。わかるだろ?」
ロシェ「………あ。」
ウルフ「どうした?ロシェ?」
ロシェ「あの……。いえ……。」
アベル「気にするな。言ってくれ。」
ロシェ「………あの、完全にカブってるんじゃないですか。」
ラディ「あ〜〜〜。なるほど。」
ウルフ「そう言うことか。」
アベル「フフッ……。」
ロディ「すみません………。」
*****
シーザ「つまり、アベルも猪突猛進のバカが好きらしいぞ。」
カイン「バカは余計だ。」
シーザ「だれもあんたのこととは言っていないが?」
カイン「何ぃ………!!!」
ザガロ「そんなお戯れが出来るだけでも、羨ましいよ…。」
ビラク「ザガロ、まだ諦めるな。……現実に、ウルフを相手に出来るのは絶対にお前しかいないから!!」
ザガロ「ビラク……。お前、俺たちのことをそんなに応援してくれているのか……。」
ビラク「そうさ……。(正直ライバルになり得るオマエらにはさっさとくっついてもらいたい。)」←本音。
シーザ「俺には心の奥の声が聞こえるが……。ここは黙っておいてやろう。」
ビラク「な……なぜ!?」
ザガロ「?」
シーザ「俺はこの日の為に密かに読心術をマスターしてきたのさ。」←なぜか得意げなシーザ(笑)
ビラク「もしや、さっきからちらほらと出てくるつっこみは、お前が………!!!」
シーザ「ふふ……。」
ビラク「シーザ……。恐ろしい子。」
カイン「だから……。今は俺の話をきいてくれ〜!!!」
ルーク「そうですよね(涙が一滴、ほろり)。」
*****
ラディ「また最後になっちゃったね。ロシェ。」
アベル「満を持して登場……。か?」
ロシェ「……えっ!?」
ウルフ「俺たちは前座にすぎないと?」
ロシェ「いや、別に……。」
ウルフ「俺たちを差し置いて……。可愛こぶるつもりなのか?ロシェ……。」
ロシェ「そんなつもりは……。」
ロディ「(皆さんが我先にと、話をすすめていったんですよ)……。」←と、言いたかったけど口に出せない。
ラディ「そんなにロシェばっかり攻めてると、姫度更に倍増しちゃうよ〜。」
アベル「なにっ??」
ウルフ「そうなのか?ロシェ」
ロシェ「な…なんのこと??」
*****
ザガロ「ロシェ、超可愛いじゃん。」
ビラク「今更気が付いたのか?」
カイン「……。俺は絶対にツンデレ派。誘惑には……。負けない。」
ルーク「そうっす!!ツンデレバンザイ!!」
ザガロ「ツンデレ……。」
シーザ「今回のキャスト、ロシェ以外は全員ツンデレキャラなのか。」
ビラク「まずいぞ……!!」
ザガロ「何が…。」
ビラク「ライバルが増えてしまう予感がぁぁぁ……。」
シーザ「そう言う予感は必ずあたる……。」
*****
アベル「そうだ、最初からわかっていたんだ……。」
ラディ「え?何が?」
アベル「ここにいる俺たち、とにかく被っている!!!」
ウルフ「確かに……。」
アベル「設定は元より、性格は被る、立場は被る、挙げ句名前も微妙に被る!!」
ウルフ「設定とか言うな。」
ラディ「ぶっちゃけ被ってるケド。皆さんいい味出てますよ〜。」
アベル「………。ほんとうか?」
ラディ「ちゃんとみんな違うから、皆さんを好きな人がいるんですよ〜。」
アベル「………。」
ラディ「みんなおんなじだったら、こんな風に楽しくお話出来ないじゃん。」
ウルフ「ラディ……。お前、バカっぽかったのに、良いこと言うじゃないか。」
ラディ「まぁ…。バカって言えばバカですけどぉ〜。」
ロディ「すみません。俺も正直ラディさんのことバカにしていました…。貴方は、素晴らしい人だ!!」
ロシェ「(にこり)。」←君はそうやっていつも笑顔で居てくれたらそれで良い!!
アベル「みんな違って…みんないい……。」←しみじみ〜
ウルフ「今日のこの日は、無駄じゃなかったな。」
アベル「ああ……。」
ロディ「有り難うございました。」
ウルフ「さぁ、かえるか。ロシェ、行くぞ」
ロシェ「あ、はい。」
アベル「また一緒に、語らないか?」
ウルフ「ああ。」
ロディ「その時は私も誘ってください!」
アベル「もちろん。」
ロシェ「あ、じゃぁ、お疲れさまでした。」
*****そそくさと席を立ち始める姫様方
ラディ「ちょっとまった〜〜〜!!!」
姫たち「は?」
ラディ「いい話で終わっちゃってますけど、まだまだこれからですよぉ〜〜〜!!!」
ウルフ「まだ終わってなかったのか?」
ラディ「そうですよ。完全に話の途中だったし。」
アベル「そう言われれば……。」
ウルフ「仕方がないな、もう暫く付き合ってやるか。」
ラディ「ありがとうございます〜。」
*****
カイン「あぶね〜。俺たち完全に存在を忘れられたまま終わりそうだったよ……。」
シーザ「なんだ、まだ続くのか。」←既に帰ろうとしていたシーザ。
王子達「ちょっと待て。」←ここに来て心を一つにした王子一同(笑)
カイン「まだなんにも解決してないからなっ!!」
と、言う訳で勝手に自己完結されそうでしたが、この話、まだまだ続いちゃいますよ(笑)
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